Wework京橋に引っ越し
来月からいよいよfintech venturesっぽく東京駅周辺に引っ越します!ブログはMediumで更新中です。
想定以上の反響とまだまだだなあという反省の間の中で
mediumのほうで書いてしまったのでこちらからリンクで紹介。以後ブロックチェーン系の事業展開している間のブログはmediumのほうで書くことが増えていくと思います。(しばらくは都度記載します)
近況の話とdappsまわりの話
ブロックチェーン周りの話を忘却録としてまとめてから半年以上が過ぎました。にしても早いですね!
この半年かなりいろいろなことがあったのですが、スマートアプリとしては、3月ぐらいからdappsまわり、中でもブロックチェーンゲーム関連部分に集中して活動しています。ブロックチェーンゲームをつくるというよりは全世界でdappsアプリやっている人が1日数千人以下でマーケットが全くない状態なので、周辺領域の掘り起こしとニーズ喚起がテーマとなっています。
昨年チャットアプリを作っていたときに活躍していた学生の開発者を呼び戻したり、新たに学生の採用も行い、スマートアプリ起業時代に一緒にやっていた仲間を呼び戻したりしながら、六本木のEVのオフィスで活動しています。おかげさまで何社かコンサル案件も担当させてもらってます。(勉強にもなるので大歓迎)
にしても、ブロックチェーンというと学生は興味を持ってきくれる人がとても多く(東大生もマイナビとかに募集出すとなんとバイト応募してきます)、まわりのブロックチェーン系スタートアップも学生ばかり。世代の差を感じます。とはいえ若い学生チームだりだけと、企画構想だけで解散してしまうチームも多いとかで大変な分野ですがまあなんとかやっていければと思っています。
しかしこのDapps分野はかなり面白い領域です。どういう部分が面白いのかというと
- 関わっている人が例外なくとんがった怪しさでエリートがほぼいない
- 情報がまったくないなかで試行錯誤(ネット上の開発情報で開発物や仕組みは動かない)
- とんがったハッカーがコミュニティの中核にいて、どんどん領域が進化するけど参入者はまだ多くない
などなど。いくつか過去のネット業界でのイノベーションと共通するシグナルをビンビンと感じます。儲かりそうなタイミンクでその領域に肌感覚がないと基本すでに時遅し、ベンチャーなんてそんなものですよね。(なぜこの分野に的を絞ったかはそのうちお話します)
この分野においてはまずはイーサリアムということでweb3.jsが中核なのですが、これについて正しく理解できている非エンジニアの人たち、プロデューサーの人ってどれぐらいいるのですかね。ブロックチェーン自体の理解もさることながら正直こっちのほうが多分重要です。dappsがブラウザーゲームやブラウザーアプリケーションの復権の中核的存在、というか新たなキラー要素になってきている文脈も見逃せない部分です。
とはいえイーサリアムの機能不全に対してアプリケーション側も依存してばかりもいられないということで出できた動きが昨今だとdapps領域のためのサイドチェーン。この分野で最も活発に動いているのではと思うのが、例えばLoom Network社などのの話です。サイドチェーン自体は少し前からある動きです。
しかしながらサイドチェーンがdaapsアプリの中心となっていくともはや提供されるアプリケーションがブロックチェーンベースのものなのかということを意識する時代は終わるのかもしれません。
サイドチェーン、オフチェーン、オンチェーン、正しく使い分けられる人はまだまだ多くないですかね。。。。カタカナ言葉が多すぎます!
まあ、43歳にもなりましたし、あまりかたひじはらずに前に進んでいきたいと思っています。ブロックチェーンまわりで興味ある人は是非ご連絡ください。お仕事でも、人材の件でも。
ブロックチェーンの見通しや視座について
10月下旬ぐらいから集中的にブロックチェーン、暗号通貨について研究したり、情報収集を進めてきたのですが、いろいろ見通しがまとまってきたので文章にしました。最後にとどめを刺してくれた人は、モバイル業界の古くからの友人でした。やはりネット業界黎明期からなお現場の一線で活躍する人物から得られる知見については、市場が出来きつつあるぐらいの分野の話の体感値が決定的に違います。(今更気がつくなというツッコミは勘弁)
たまたまBTCが急騰したり急速な法整備の中でICOが盛り上がったりとありますが、偶然ではなく必然かと思います。とんでもない時期に遭遇しているのです。これは2000年〜2001年のネットバブル、imode革命以来。ソーシャルゲーム革命、スマートフォン革命のときとは次元が違います。
・仮想通貨とは何か?
国的には都合よく「お金」だったり「もの」だったりにされている。税金のルールとか。事業を考える上では逆にそれをうまく利用する。仮想通貨における信用創造によって税収を増やす考えが国の根底にはある。(中期的にはbitcoin等の送金手数料のような税金がbitcoinベースでチャージされるような時代が来る)
ex)それがモノとしての解釈ができる限りにおいて、RMTだったり、eスポーツやそれに付随した報酬の仕組みは賭博等の規制を受けることなくもなく(トークン同士の交換でしかないため規制しようがない)基本やりたい放題である。
・BTCは土地や金のようなものである
よく流動性が低いとか、送金コストが高いとか、時間がかかるとか言われますが、仮想通貨取引所にはどんどん新しい仮想通貨が誕生するので、あまり関係なくなるし、仮想通貨の親玉としてのBTCの価値はますますあがる。現状新しい仮想通貨の売出しは全部売上になっているので(ここではモノと解釈される)税金が取れると金融庁は認識し、詐欺が横行する現状はあるものの、どんどん奨励している。ICO自体を仮想通貨取引所が厳しく審査するようになってきている。
・BTCはバブルとは言い切れない
上昇率はそこまで乖離していないし、既存の法定通貨の価値の毀損を考えればそこまでバブルとは言い切れない。収益を法定通貨を通じて得る時代はまもなく終わりになるかもしれない。仮想通貨と法定通貨の立ち位置が逆転する時代がくる。
・マイニング事業はここからが本番
今までは壮大なシステムの無駄な部分で成立していた部分(低能力のボロサーバーが主役の中心だった)がここから全部ガラガラポンで変わる。逆に言えばマイニングの様々な問題(送金に時間がかかるとか)含めて自助努力が働き改善されていく。
・ブロックチェーン革命とは何か?
やばすぎてかけない。インターネットを媒介した仕組みであるので一見するとインターネット革命のサブセットのように見られがちだが実際は真逆。社会構造の根底が変わる仕組みになっている。それは近代化した国家の次の仕組みを作る。ただしアナーキズムな世界になるということではなさそう。
・独占による価値提供を前提とした売上は基本的にはもう伸びない
お金の根幹の価値が相対化していく時代。例えばゲームはガチャで収益を上げるものは、コンシューマーゲームのようなアンシャン・レジーム的な存在となり、仮想材の交換手数料で稼ぐ時代が来るような気がする。
・ワレットの可能性は無限
ワレットは仮想通貨だけでなく、仮想財含めた広義の意味でのトークンの保存場として各業界が縄張り争いをする。だた収益化は程遠い。仮想通貨取引法に抵触しない交換自体を加速させる仕組みが作れるかかがカギ。
近況報告します
ここ数ヶ月はあまり情報発信していなかったのですが、3月に入りまして環境が変わりますのでご報告と今後の話です。
昨年来スマートアプリがピポットの決断をしたタイミングぐらいから、いろいろと支援させていただいていた株式会社ipocaの業務なのですが、2/28日の取締役会をもって取締役を辞任しました。いろいろありましたが株式会社スマートアプリの業務をメインに戻ります。
昨年春にピボットの決断をしてからちょうど一年の構想期間を経て、ここから先は2015年に始めたアプリ情報提供/アグリゲーション事業から、コミュニケーションサービス事業にピボットさせた上で当面はステルスでいくつかのサービスを出して行くことになり活動再開です。
この一年あまりについては、ipocaで自分のこれまでの15年ぐらいのネット企業での様々な事業立ち上げ経験や経営経験をベースにお手伝いさせていただきました。
O2Oという新しい分野への挑戦はとても勉強になりました。
営業ドリブンのB向けネット企業の経験はとにかく初めて。右も左もわからず最初は苦心しましたが、リアルコマース・リテールテックと呼ばれる、リアル*インターネットの接点にあるネット業界の最後のフロンティアで勝負することができました。2016年6月からおかげさまで取締役にもなりipocaの仲間のみんなや私を引き込んでくれた一之瀬社長には本当にお世話になりました。なかなか痺れる経営判断の連続ですごくやりがいもありました。
本当であれば、このままもう少し勝負する分野なんでしょうけれど、自分のわがままをいわせてもらい、今年からスマートアプリの事業に戻り、C向けの新事業の立ち上げに邁進していきます。この一年間でだいぶ野心も軍資金もたまりました。起業家がだーっと走るときは適度な野心とプレッシャーが必要なのかなと思い、この一年の経験を糧としつつ2015年ほど潤担なお金があるというわけではなく、二度目の正直というプレッシャーを感じつつ前に向かって走りたいと思います。こんな自分やスマートアプリに興味がある方は是非お声がけください。
自分のipocaの後任は久保さんや新たに入社された優秀なメンバーに譲るとしても、3/1からも引き続き顧問として応援していきます。今後ともよろしくお願いします。
しかし多くの人が、ネット業界から最後のフロンティアである「リアルとの接点分野」に踏み込んでくるのに対して、自分はこれに真逆でまたネットの中に戻っていくのはなんだか変な気分ですね。